2014年10月22日水曜日

『はじめての中判カメラ~触れて、覗いて、撮ってみる~』が開催されました

『PHaT PHOTO写真教室 秋の文化祭 2014』にて川崎にある人気中古カメラショップ「SX-70 by SWEETROAD」の田所孝允さんによる『はじめての中判カメラ~触れて、覗いて、撮ってみる~』が10/19(日)10:30~12:00に開催されました。

「中判カメラ」とはブローニーフィルムを使用し、普段の35mm判(デジカメのフルサイズ)よりも大きなフォーマット(3.5~4.5倍位)を搭載したカメラです。ファインダーを覗いた瞬間、そこには中判カメラでしか味わえない圧倒的な立体感を感じることが出来るでしょう。とても高画質で緻密な写真が撮れるため、市橋織江さんなど愛用されているプロフォトグラファーは多数いらっしゃいます。


壇上に数10台以上のハッセルブラッド、ローライフレックスが並ぶ超絶景の中、「皆さん、フィルムカメラを使っている人はいますか?」と優しい口調で語りだす田所先生。参加者ひとりひとりに対して「中判カメラは何を使っているんですか?」「何がキッカケで使い出したんですか?」と中判カメラを持つ意義を確認しながら、和やかな雰囲気でワークショップは始まりました。


ワークショップは、『中判カメラの座学』『体験撮影会』の前半後半に分かれており、前半の『中判カメラの座学』では、「中判カメラとは?」という基礎的内容から、中判カメラの歴史・魅力を熱く語って頂きました。要点が整理されたお手製の参考資料に加えて、実機を用いたデモンストレーションをして頂けたのでとても理解し易かったです。


まず、ブローニーフィルムと35mmフィルムの違いについて、フィルムの形状からフィルムサイズ、そしてフォーマット(6×4.5、6×6、6×7、6×9)をご説明頂きました。参考として拝見させて頂いたフォーマット(6×9)で撮影したポジフィルム、中判カメラ保持者でも「初めて見る!」という方も多かったのではないでしょうか。


次は、フォーマット(6×4.5、6×6、6×7、6×9)ごとの特徴の説明です。

6×4.5は中判カメラの中でも最も小さいフォーマットです。セミ判とも呼ばれます。撮影枚数は16枚で、機種はペンタックス645やフジ645があります。機動性・携帯性を重視する方はこちらがお勧めです。

6×6は中判カメラの中で唯一のスクエアフォーマットです。レンズの性能を無駄なく発揮できます。撮影枚数は12枚で、機種は有名な一眼レフのハッセルブラッド、二眼レフのローライフレックスがあります。


お店で、「一眼レフと二眼レフどっちがいいですか?」みたいな相談を良く受けると教えて頂きました。その際は、下記特徴をお伝えしているとの事です。

【一眼レフ】
  • レンズが交換可能(レンズ沼にハマる恐れあり)
  • マガジンが取り外し可能(フィルムを撮りきっていなくてもフィルム交換可能)
  • ボディも大きい
  • シャッター音に迫力がある

【二眼レフ】
  • レンズが交換不可(イイ意味で一度買ったらそれで終われる)
  • マガジンはなし(フィルムを使いきらないと次のフィルムにいけない)
  • 一眼レフに比べてボディがコンパクト
  • とても静かなシャッター音


6×7は中判カメラ独特の縦横比フォーマットです。雑誌の表紙などにも使いやすいサイズです。撮影枚数は10枚で、機種は濱田英明さんなど愛用されているペンタックス67(通称バケペン)やマミヤRZ67、マキナ67があります。

6×9は中判カメラ最大のフォーマットです。撮影枚数は8枚で、機種はフジ690やスーパーイコンタがあります。

フォーマットごとの特徴の説明を、具体的な機種や、店頭での販売経験を生かして楽しくお話頂き、中判カメラに対する知識がとても深まったと思います。


途中で「ブログ用にワークショップの写真を撮りますが、顔出しNGな方いますかー?」と文化祭実行委員から確認を取った際に、真っ先に田所先生がサッと挙手するというユーモラスな一面もありました(笑)


ワークショップ後半の『体験撮影会』は、参加者の皆様に「SX-70 by SWEETROAD」にて販売している中判カメラをレンタルし、銀座歩行者天国をブラブラしながらの撮影会を開催しました。
  • ローライフレックス(2.8F、3.5F)
  • ハッセルブラッド(500C、500CM、503CW)
  • ペンタックス67
  • マキナ67
  • イコンタ
  • マミヤプレス(←半端ない存在感!初めて拝見しました!)





田所先生引率の中判カメラ集団による『体験撮影会』、楽しい時間があっと言う間に過ぎていきました。参加者の皆様も、ウエストレベルファインダー越しの世界を通して新しい発見が得られたのでないでしょうか。これを機に、中判カメラの世界へ飛び込みましょう。


最後に、「SX-70 by SWEETROAD」の田所先生、こんなに魅力的なワークショップの講師を務めて頂き、真に有難う御座いました。来年またお会い出来ることを楽しみにしています。

『PHaT PHOTO写真教室 秋の文化祭 2014』は10/19(日)をもって終了致しました。皆様、数多くのワークショップにご参加頂き真に有難う御座いました。このブログでのワークショップレポートは最後のひとつまで続きますので、まだまだお楽しみに!

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